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気になる生活習慣病 糖尿病の主な症状は? のどが渇く、多尿、疲れやすい等の症状が出ますが、糖尿病は初期の段階では、ほとんど自覚症状がありません。症状が現れた場合は、ある程度病状が進んでいると考えられます。 ある程度進行してくると、いくつかの自覚症状が現れますが、糖尿病が怖いのは、腎臓病や網膜症、神経障害などの合併症が起こることです。 症状的には、 のどが渇く 血糖値が高くなってくると、のどが渇くようになります。 血液中にブドウ糖が増えると、浸透性が高くなりますが、水分を多くとることにより、浸透圧を下げようと、体が反応しているからです。 その結果として「のどが渇く」という症状が現れるのです。 異常なのどの渇きを感じたら要注意です。 いくら水を飲んでも、のどが渇いてしかたがないという場合は、さらに注意が必要です。 尿が多くなる(多尿) 血液中のブドウ糖がさらに多くなると、尿の中に出てくるブドウ糖も増えます。 ブドウ糖の量が多いほど、それを溶かす水も多く必要になり、尿の量も増えることになります。尿が異常に増えたときには、すぐに検査を受けましょう。 糖尿病が進行すると、のどの渇きもさらに強くなり、多尿になります。 特に夜中、頻繁にトイレに起きる人は要注意です。 尿に独特の甘いにおいがする インドや中国では、尿が大量に出て、その尿にアリが集まってくる病気があることが知られていました。 インドでは、「蜜尿病」と呼んでいますが、これは現在、私たちが糖尿病と呼んでいる病気と同じものと考えられます。 糖尿病の名がついたのも、英国のオックスフォード大学のウィリス教授が、この病気の人の尿が蜜のように甘いことを発見したためです。 尿に異様な甘いにおいを感じたら、注意が必要です。 疲れやすい 糖尿病になると、糖が体内でうまく処理されず、エネルギーとして活用できなくなることから、 疲れやすくなります。 どうも疲れがとれないという状態が続く場合は要注意です。 このとき、運動をすると、体がスッキリして疲労がとれるという人がいますが、 高かった血糖値が一時的に下がったためとも考えられるので、安心はできません。 インポテンス・陰部がかゆくなる 糖尿病の患者さんの15〜20%の人に、精力の減退が見られます。 世間では、糖尿病になると性 欲がなくなると思っている人が多いようですが、 実際にはそれほど多い数ではありません。 また、精力が減退しても多くは一時的なもので、糖尿病がよくなれば元に戻ります。 糖尿病になると、陰部にかゆみが起こることもあります。 尿の中のブドウ糖が皮膚に付着したり、菌がはびこって炎症を起こすためです。皮膚のかゆみが起こることもありますが、神経障害の一症状と考えられています。 手足のしびれ 糖尿病になると、手足がピリピリとしびれたり、チクチクと針で刺されるような痛みを感じることがあります。 これは、糖尿病の合併症である「神経障害」の初期症状です。 糖尿病になると、背骨に沿って走る靭帯が厚くなり、そこに石灰がたまりやすくなります。 この厚く固くなった靭帯が神経を圧迫して、神経痛や手足のしびれを起こすこともあります。 さらに手足の感覚が鈍くなり、持っているものを落としやすくなったり、ひどい場合には、スリッパが脱げやすくなることもあります。 視力が落ちてくる 目がかすんだり、これまでかけていた眼鏡が合わなくなることもあります。 これは、糖尿病になると、カメラのレンズに相当する水晶体にソルビトールという糖がたまり、水晶体の屈折異常を起こすためです。 このほか、糖尿病では、水晶体の厚みを調節する神経に障害が起きたり、網膜に出血が起きるなどして、目がかすんだり、視野の一部が見えなくなることもあります。 体重が減少してくる 糖尿病になると、糖質を体内で活用できない分、体脂肪を分解してエネルギー源にするため、やせてきます。 特に体重が急激に減少する場合は、高血圧の状態が起こり始めたサインであることが少なくありません。 足がつる 足がよくつるようになり、しばらくして糖尿病がわかったという人も少なくありません。 足がつるのは、神経障害が原因ではないかと考えられていますが、はっきりわかっていません。夜中に足がよくつるようなときは、糖尿病を疑ってみたほうがよいでしょう。 血糖値が高い状態が長く続けば続くほど、こうした合併症を併発する可能性が高くなるので、次のような症状が現れたら、すぐに検査を受けるようにしましょう。 参考文献:別冊NHKきょうの健康「生活習慣病の医と食の事典」 |
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