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気になる生活習慣病 がん 発がんのメカニズム 異常な増殖を続け、ついには体そのものまで倒してしまうがん細胞も、 もともとは自分の体を構成する普通の細胞の一つです。 発がんに関わる遺伝子 がんは遺伝子の病気で、いくつかの遺伝子が異常を起こして、がんになります。 1980年以降、分子生物学の研究の進歩により、「がん遺伝子」と「がん抑制遺伝子」という2種類の遺伝子が、がん発生に大きく関わっていることがわかってきました。 私たちの細胞には、発がんに関係する遺伝子が50種類以上あります。 がん遺伝子とは、もともと正常な細胞にある正常な遺伝子が、突然変異によって異常を起こしたものです。 がん遺伝子に変化する遺伝子が決まっていて、正常な状態では、細胞の増殖をコントロールする段階を担っています。 この遺伝子に異常が生じてがん遺伝子になると、細胞の増殖のコントロールがきかなくなって、増殖を促すシグナルばかりが出る状態になります。これががん発生の引き金になるのです。 私たちの細胞には、がん遺伝子になる遺伝子とともに、細胞のがん化を抑えようとするがん抑制遺伝子もあるからです。 がん遺伝子が、がん化のいわばアクセル役とすれば、ブレーキ役を果たすのが、がん抑制遺伝子というわけです。 このブレーキがしっかりかかっていれば、がん化は進みません。 しかし、がん抑制遺伝子が欠けていたり、働きが弱くなると、 細胞のがん化を止めるブレーキがきかなくなってしまいます。 つまり、がんは、がん遺伝子とがん抑制遺伝子の双方に問題が生じたところから始まります。 しかも、そうした異常が長期間にわたって、いくつも組み合わさって発症に至ることがわかっています。 がん発症のプロセス 正常な細胞ががん化するプロセスには、いくつかの段階があります。 イニシエーション 第1段階は、正常な細胞の中に発がん物質が入り込み、遺伝情報を決定する大本ともいえるDNA(デオキシリボ核酸)に取りついて傷をつけることから始まります。 DNAの傷が修復されなければ、遺伝子が変化して、突然変異を引き起こします。これががんの芽といえます。 正常な細胞ががんの芽となることを「イニシエーション」といい、 イニシエーションを起こす発がん物質をイニシエーターと呼んでいます。 プロモーション 第2段階では、がんの芽がさらに変異の度合いを増していき、がん化が進んでいきます。 発がん物質の影響を受けて、DNAの傷の数が増えると、その分、遺伝子の変化の度合いが高まり、さらに異常な細胞が生まれます。 この過程で、慢性的な炎症により細胞分裂が促進されたり、発がん促進物質の影響が 加わったりすると、異常な細胞の異常増殖が始まります。こうしてがんが発生します。 がんの芽ががんへ進むことを「プロモーション」といい、発がんを促進する要因を「プロモーター」と呼びます。 がんの成長 がん細胞というと、増殖が速いというイメージがありますが、実際には、細胞分裂のスピードが速いわけではありません。 がんの場合、増殖が休みなく、また止まることなく行われることが問題なのです。 正常な細胞では、胎児が成長するときや傷が治るときなどは、盛んに細胞分裂を行って増殖しますが、ある一定の形になると増殖を抑える機構が働き、コントロールしています。 ところが、がん細胞にはこの制御機構がなく、無制限に増殖を続けます。 また、正常な細胞では、細胞分裂のサイクルの1/3は休止状態ですが、がん細胞にはほとんど休止状態がありません。休みなく分裂を繰り返して増殖を続け、成長していくのです。 1個のがん細胞が「がん」としてとらえられる大きさに成長するまでには、通常20年以上の長い時間が必要です。ただし、その成長速度は一様ではありません。 がんを促進する因子、抑制する因子がどのようにかかわったかによって違ってくるからです。 がんは、臨床的には「早期がん」「進行がん」「末期がん」の3つの段階に大きく分けられます。 がんの病期は、病巣の大きさや周囲の組織にどのくらい浸潤しているか、転移があるかなど、さまざまな点から、各臓器のがんごとに決められています。 早期がんは手術すればほとんど治りますが、進行するほど治療は難しくなります。 参考文献:別冊NHKきょうの健康「生活習慣病の医と食の事典」 |
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家庭菜園健康法:健康自給自足のすすめ |